考えることを忘れてはいけない

外山滋比古著の『思考の整理学』で最初になるほどと納得させられた論述は「グライダー」である。グライダーとは「自力では飛び上がることはできない」ものである。「学校はグライダー人間の訓練所である。飛行機人間はつくらない。」「優等生はグライダーとして優秀なのである。」という記述がある。

勉強がしたいと思ったとき最初に考えるのは、それを教えてくれる学校はないかと探して学校を頼ろうとする。学校を利用するのは悪くないが、学校から出される課題に振り回されたり、先生から教えてもらうことに素直に従い過ぎるのは良くないと思う。最初に思った勉強がしたいという気持ちで掲げたゴールに近づけているかが重要である。学校は基礎を修得する、考えるきっかけを得る場でしかない。ゴールにたどり着くには、学校や先生に教わるだけでは達成できない。自分から積極的に考えて行動するしか方法はないと思う。

子どもの教育で学校や先生に任せれば大丈夫というのも間違った考えのように思った。重要なのは子どもが自分で考えて正しく判断できるように育て上げられるかである。それを達成するのに大きく重要なのは子どもを取り巻く環境であり、親の責任は大きいと感じる。子どもにとって尊敬できるのは親であるというのが理想である。尊敬されるような親となるには、親である大人も努力は惜しんではいけないと思う。